ミクロネシア連邦ピンゲラップ環礁の島民および同環礁から移住した人々が話す少数言語、ピンゲラップ語を、調査・記録・分析しています。近縁言語も比較調査し、祖先にあたる言語はどのようなものであったか、どのような言語変化を経て現在のピンゲラップ語のあり方に至ったかという言語の歴史的変化・発達も扱います。学術的研究と平行し、辞書や教材を作成し、コミュニティに還元し、言語の保全に貢献しています。学術的研究と言語継承との関係にも重点を置き、研究のあらゆる段階で母語話者との協働を行っています。言語保全、言語継承のプレイヤーは母語話者です。彼らに言語学的な知識と技術を移転し、彼らの言語への言語学の貢献を持続可能なものとすることができます。
研究業績
- O’Grady, W., & Hattori, R. (2016) Language Acquisition and Language Revitalization. Language Documentation & Conservation 10(2). 45-57. http://hdl.handle.net/10125/24686
- Ajo, F., Guerin, V., R. Hattori, and L. C. Robinson. (2010). Native speakers as documenters: A student initiative at the University of Hawai’i, Manoa. Language Documentation: Practice and Values, ed. by Lenore A. Grenoble and N. Louanna Furbee, 275-285. John Benjamins.
提供できるシーズまたは支援できる技術分野
- 言語記述およびその訓練
- マイノリティ言語の教材開発
社会的成果または実用化された内容、商品、特許など
- Hattori, R. & Lemuel, D. (2007) Pingelapese “e” vs. “ae”: Do you know the difference? The National Foreign Language Resource Center, University of Hawai‘i, Honolulu, U.S.A.
- Hattori, R. (2005) Pingelapese Alphabet Book. The National Foreign Language Resource Center, University of Hawai‘i, Honolulu, U.S.A..
産学・地域貢献に関する経験・実例および連携した企業業種
- ピンゲラップ語話者たちと協力し、辞書、絵辞典、絵本、お話CD、アニメ等を作成
- ハワイ大学言語学科 言語記述訓練センターにて、母語話者を言語記述者に育成する指導を担当
- ミクロネシア連邦ポンペイ州幼児養育プログラムと協力し、「現地文化を反映する読み物」を作成
- Island Research & Education Initiativeと協力し、「ピンゲラップ語フラッシュカード」を作成
- マイノリティ言語話者の支援にかかわるコラボレーションを望みます
マッチングしたい分野・業種
教育、国際開発
ハットリ リョウコ
服部 良子
講師
研究分野
フィールド言語学
略歴
ハワイ大学大学院言語学科卒 博士(言語学)
ハワイ大学言語学科 Adjunct Asst. Professorを経て現職
ハワイ大学言語学科 Adjunct Asst. Professorを経て現職
教員からの
メッセージ
メッセージ
話者の存在・協力があってこその研究を行っています。
成果を話者コミュニティへ還元する責任を常に感じています。
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/staffname/hattori-ryouko/ 成果を話者コミュニティへ還元する責任を常に感じています。