7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに 13.気候変動に具体的な対策を

果実の成熟・着色制御機構に関する研究

非追熟型果実であるブドウは成熟過程にエチレンの追熟作用が認められなく、植物ホルモンであるアブシジン酸(ABA)が成熟に重要な役割を果たしていると考えています。近年、温暖化による有色ブドウ品種の着色低下の影響が顕在化しています。本研究では、有色系ブドウを用いて、環境、栽培方法を変えることによりブドウ果実成熟過程における植物ホルモンの動態変化と成熟関連遺伝子の発現を探索し、ブドウ果実の成熟と着色メカニズムの解明を目的とします。

また、温帯果樹の休眠、熱帯果樹の開花における植物ホルモンの制御機構についての研究も行っています。

研究業績

  • Effect of Grapevine Rootstocks on Anthocyanin Biosynthesis, Sugar Contents, and Endogenous Hormone Contents During the Berry Maturation of ‘Ruby Roman’ 
    Mei Gao-Takai, Zen Lin, Yuta Sugiyama, Takane Katayama, Ai Shinmura, Hikaru Naito, Ayako Katayama-Ikegami. The Horticulture Journal 91: 476-488. 2022. https://doi.org/10.2503/hortj.utd-371 
  • A low temperature promotes anthocyanin biosynthesis but does not accelerate endogenous abscisic acid accumulation in red-skinned grapes 
    Gao-Takai, Mei, Katayama-Ikegami, Ayako, Matsuda, Kenichi, Shindo, Hibiki, Uemae, Shintaro, Oyaizu, Miku. PLANT SCIENCE 283 165-176 2019. https://doi.org/10.1016/j.plantsci.2019.01.015
  • H3K4me3 plays a key role in establishing permissive chromatin states during bud dormancy and bud break in apple. 
    Wenxing Chen, Yosuke Tamada, Hisayo Yamane, Miwako Matsushita, Yutaro Osako, Mei Gao-Takai, Zhengrong Luo, Ryutaro Tao. The Plant Journal 111:1015-1031 2022. https://doi.org/10.1111/tpj.15868

提供できるシーズまたは支援できる技術分野

  • 植物組織における内政植物ホルモンの定量分析
  • ブドウ、マンゴー等のポット栽培技術

産学・地域貢献に関する経験・実例および連携した企業業種

  • 県研究機関と連携し、石川県オリジナル特産ブドウ品種“ルビーロマン”の着色向上に関する研究
  • 株式会社アクトリーと連携し、ブドウの着色、マンゴーの開花に関する共同研究
  • 株式会社サントリーと連携し、コーヒー種子成熟に関する共同研究
  • 大学所在地の富奥地区の活性化を目指す学生と市民の交流ポケットゼミ開催
  • 地域小学生・幼児を対象とした果樹園見学会 毎年数回

マッチングしたい分野・業種

  • 農薬や肥料等を開発、生産する民間企業
  • 果実や種子等の利用、加工等
タカイ メイ
高居 恵愛
准教授
研究分野
果樹園芸学
略歴
京都大学大学院農学研究科博士後期課程卒
博士(農学)2001
2003-2004 サントリー株式会社研究センター 契約研究員
2004-2008 JST地域結集型共同研究事業プロジェクト研究員
2009-2010 京都大学農学研究科 契約研究員
2010- 現在 石川県立大学 附属農場 准教授
教員からの
メッセージ
教室で学んだ学問をフィールドで実際に役に立つことは大事です。
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/staffname/takai-mei/