2.飢餓をゼロに 9.産業と技術革新の基盤を作ろう

野菜の形質改良と特性評価

植物体に含まれるシュウ酸は、「アク」の成分であり人体内での結石の原因となります。これまでに育成したシュウ酸含量の少ないホウレンソウ系統について、水耕栽培(自然光、人工光)での生育や品質を評価しています。

シシトウは不時的に辛い果実が発生することが知られていますが、その要因については十分に明らかになっていません。そこで、これまでに選抜育成した辛味果が発生しにくい系統と、通常の系統を用い、栽培条件に対する反応を比較することなどにより、不時辛味果発生機構とその抑制方法を探っています。  

ホウレンソウの水耕栽培
低シュウ酸ホウレンソウのシュウ酸含量

研究業績

  • Murakami, K., M. Edamoto, N. Hata, Y. Itami and M. Masuda. 2009. Low-oxalate spinach mutant induced by chemical mutagenesis. J. Japan. Soc. Hort. Sci. 78:180-184.
  • 村上賢治・井戸睦己・桝田正治.2006.蛍光灯連続光下における暗期挿入および暗期の温度がシシトウ果実の辛味発現に及ぼす影響.植物環境工学.18:284-289.

提供できるシーズまたは支援できる技術分野

  • 野菜の品質向上のための水耕栽培の培養液組成など
  • 各種産業廃棄物の野菜栽培への有効利用

社会的成果または実用化された内容、商品、特許など

  • 肥料「ボナース®(BONEARTH®)」(ニッコー株式会社との共同研究)

産学・地域貢献に関する経験・実例および連携した企業業種

  • ボーンチャイナレキより製造した肥料の実証試験(ニッコー株式会社との共同研究)
  • 低シュウ酸ホウレンソウ品種の水耕栽培(株式会社トーホク(種苗)との共同研究)
  • 能登在来アブラナ科野菜のベビーリーフに適した系統の選抜と生育調査
  • 新規赤外線遮断資材のメロン栽培における実証試験
ムラカミ ケンジ
村上 賢治
教授
研究分野
野菜園芸学
略歴
2000年 京都大学博士(農学)学位取得
~2012年度 岡山大学農学部
2013年度~ 石川県立大学
教員からの
メッセージ
石川県立大学では、コース制の発足に伴い、新しい栽培施設が整備されています。これを有効利用していきたいと考えています。
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/staffname/murakami-kenji/