2型糖尿病や高コレステロール血症などの生活習慣病の予防を中心に、健康の維持・増進に役立つ食品素材の機能性について研究しています。研究では主にマウスを用いた動物実験を行い、食品素材が生体に及ぼす効果だけでなく、その作用メカニズムについても明らかにすることを目指しています。
これまで、未成熟柿の機能性に関する研究では、動物実験による評価に加えてヒト介入試験を行い、未成熟柿果実に含まれる柿タンニンに血中コレステロールを低下させる効果があることを明らかにし、その成果を商品化につなげました。現在は、石川県志賀町の特産品である「ころ柿」に着目し、血中コレステロール低下作用などの健康機能について研究を進めています。
また、食物繊維や難消化性デンプンなど、消化されずに大腸まで届く食品成分と腸内環境との関係についても研究しています。これまでに、水溶性食物繊維や難消化性デンプンを多く含む米の摂取が、腸内細菌叢やその代謝に影響を及ぼすとともに、病原性微生物などから腸管を守る免疫グロブリンA(IgA)や、腸管の物理的バリアとして働くムチンの分泌を高め、腸のバリア機能の向上に寄与することを明らかにしてきました。
現在はさらに、食品成分によって腸内細菌の「割合」だけでなく「菌数そのもの」が大きく変化することに着目し、腸内細菌数を考慮した新しい視点から、食品成分、腸内細菌叢、健康との関係を明らかにする研究を進めています。

研究業績
- Matsumoto S, Noguchi A, Kitamura S, Matsumoto K. Differential effects of roasting and steaming of resistant starch-rich WE rice on murine intestinal immune and barrier functions. Journal of food science, 91(5), e71113.
- Matsumoto K, Noguchi A, Miyamoto F, Inoue R, Hirai H, Miwa T, Nakagawa Y, Higashimura Y. Intestinal D-amino acids content is highly related to intestinal IgA production upon soluble dietary fiber ingestion in mice. Food Chemistry, 487, 144719, 2025.
- Nishida S, Katsumi N, Matsumoto K. Prevention of the rise in plasma cholesterol and glucose levels by kaki-tannin and characterization of its bile acid-binding capacity. Journal of the Science of Food and Agriculture, 101 (5), 2117-2124, 2021.
提供できるシーズまたは支援できる技術分野
動物を用いた機能性評価
(糖尿病、脂質異常症、肥満、粘膜バリア機能に対する機能性)
社会的成果または実用化された内容、商品、特許など
食品企業と共同研究を行い「未成熟柿を利用した機能性食品」「低GIうどん」の商品化を行った
産学・地域貢献に関する経験・実例および連携した企業業種
- 未成熟柿果実を利用した血中コレステロール低減効果を有する機能性食品の開発
- 難消化性デンプンを含む食品の研究開発
- 難消化性糖質の生活習慣病・粘膜免疫に関する機能性研究
マッチングしたい分野・業種
- 機能性による食品の高付加価値化を目指す企業
マツモト ケンジ
松本 健司
教授
研究分野
食品機能科学分野
略歴
京都府立大学大学院農学研究科博士課程修了
博士(農学)
大阪医科大学第一解剖学教室助手
岐阜県国際バイオ研究所 研究員
岐阜県生物工学研究所 主任研究員
博士(農学)
大阪医科大学第一解剖学教室助手
岐阜県国際バイオ研究所 研究員
岐阜県生物工学研究所 主任研究員
教員からの
メッセージ
メッセージ
機能性により食品の高付加価値化を目指したい方、お気軽にご相談ください
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/staffname/matsumoto-kenji/