3.すべての人に健康と福祉を 9.産業と技術革新の基盤を作ろう

生活習慣病や腸管バリア機能に関する研究

2型糖尿病や高コレステロール血症など生活習慣病の予防を中心に、健康維持・増進に役立つ食品素材の研究に取り組んでいます。研究は主にマウスを用いた動物実験によって行っており、効果とその作用メカニズムについて調べています。これまで、未成熟の柿についての研究では、動物による機能性評価に加え、ヒト介入試験を行い、未成熟柿果実に含まれるタンニンが血中コレステロール低減効果を有することを明らかにしました。また、水溶性食物繊維が腸のバリア機能を高める効果があることを明らかにしました。 

未成熟柿果実に血中コレステロール低減効果を見出し、商品化しました



難消化性の糖質は腸管内でバリア機能として働くIgAやムチン産生を促進し、腸の健康に役立ちます 

研究業績 

  • Matsumoto, K., Sawano, H., Otsubo, M., & Yui, A. (2023). Comparison of the Effects of 3 Forms of Soluble Dietary Fiber on the Production of IgA in BALB/cAJcl and BALB/cAJcl-nu/nu Mice. The Journal of nutrition, 153(5), 1618–1626. https://doi.org/10.1016/j.tjnut.2023.03.037
  • Nishida, S., Katsumi, N., & Matsumoto, K. (2021). Prevention of the rise in plasma cholesterol and glucose levels by kaki-tannin and characterization of its bile acid binding capacity.Journal of the science of food and agriculture,101(5), 2117–2124.https://doi.org/10.1002/jsfa.10834
  • Gato, N., Kadowaki, A., Hashimoto, N., Yokoyama, S., & Matsumoto, K. (2013). Persimmon fruit tannin-rich fiber reduces cholesterol levels in humans.Annals of nutrition & metabolism,62(1), 1–6. https://doi.org/10.1159/000343787

提供できるシーズまたは支援できる技術分野

動物を用いた機能性評価(糖尿病、脂質異常症、肥満、粘膜バリア機能に対する機能性)

 社会的成果または実用化された内容、商品、特許など 

  • 食品企業と共同研究を行い「未成熟柿を利用した機能性食品」「低GIうどん」の商品化を行った 

産学・地域貢献に関する経験・実例および連携した企業業種

  • 未成熟柿果実を利用した血中コレステロール低減効果を有する機能性食品の開発 
  • 難消化性デンプンを含む食品の研究開発 
  • 難消化性糖質の生活習慣病・粘膜免疫に関する機能性研究 

マッチングしたい分野・業種

  • 機能性による食品の高付加価値化を目指す企業 
マツモト ケンジ
松本 健司
教授
研究分野
食品機能科学分野
略歴
京都府立大学大学院農学研究科博士課程修了
博士(農学)
大阪医科大学第一解剖学教室助手
岐阜県国際バイオ研究所 研究員
岐阜県生物工学研究所 主任研究員
教員からの
メッセージ
機能性により食品の高付加価値化を目指したい方、お気軽にご相談ください
https://www.ishikawa-pu.ac.jp/staff/staffname/matsumoto-kenji/